かな文字書道について
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楷書・行書・草書について・・・私の勝手な解釈ですが。
楷書は、印刷によく使われ、特に新聞などでもよく見る明朝体という書体が該当するかと思います。
行書は、楷書を筆順で筆跡をつなげた書体です。
草書は、その筆跡をさらに簡略化したものと思っています。同じ漢字でも、草書の書体は幅広く違いますし、ひらがなの元になるかと思います。草書の面白さは、筆順までもすっ飛ばして、デザイン化されたり、変幻自在になるところかと思います。【例:呂】楷書
行書
草書
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変体かな文字、散らしについて・・・まだまだ勉強不足なのですが。
私は、主にかな文字をやっています。変体かな文字は、草書を使って、俳句や短歌等をデザインして書いて参ります。このことを「散らし」と呼んでいます。
散らしには、ルールがあるような無いような・・・。あるとは思うのですが、昔の方が書いたお手本を見ても、それぞれの書き方がたくさんあります。ただ、連綿という、二字、三字とつなげて筆を運び書いて行くことが、とても美しく、散らしならではと思います。
筆の運びのリズムの強弱が書にあらわし、墨色、筆のさばきやかすれ等々、それら全体をデザインしていくことでおもむきのある、芸術的な散らしになります。
例は、「花をながめて」という文節ですが、草書を使い変体かな文字で、書いてみました。
変体かな文字は、同じ音の字なら、どの字を使っても良いので、書き手の好みやセンスで散らしの雰囲気はかなり変わります。